高校までの学習と、大学等における学修とでは大きな違いがあります。「学習」と「学修」。同じ音(読み)ではありますが、ずいぶんと意味が異なります。調べてみてください。大学での学びの最初の一歩は、一人でも学んでいけるだけのスキルを磨くということになります。
高校までは教師から教えてもらうことが基本でした。しかし、大学では自ら学び、その学びを修めることにより「卒業」となります。そのため、多くの大学では最終学年となる4年次において「卒業研究」「卒業論文」「ゼミナール論文」という各自の課題に取り組むための科目を履修し、大学によっては研究論文を提出し、自らの学びを完結させます。つまり最終的な「私だけの学び」の成果を残すことになります。
あなた方が目指した大学への入学が決まる、つまり合格したのであれば、まずは入学後に向けた準備を開始しましょう。なんらかの支援が必要となる身体障害の場合、大学側にも準備をしてもらう必要があります。大学によって様々ではありますが、可能ならば事前に相談をしておくとスムーズな学生生活がスタートできるでしょう。
オープンキャンパスや入試において問い合わせをしたり、配慮申請をしている場合には大学側もそれなりの心構えができている場合が多く特に大きな問題はありません。対応して頂いた窓口(障害学生支援室など)へ連絡をし、合格したことを伝え、入学する意思などを伝え、スムーズな学生生活の開始に必要な準備などを聞いておきましょう。すでに自分の障害や必要な配慮などの情報が大学側へ伝達されており、具体的な支援内容の調整をすることになろうかと思います。
オープンキャンパスに参加したことがなく、入試では配慮申請をしなかった場合でも心配することはありません。これから対応して頂けそうな窓口(障害学生支援室など)や合格通知などに記載されている担当課(入試課など)へ連絡をして、合格したことを伝え、自分の障害について説明をした上で、入学後に必要な配慮などをお願いしたい旨を伝えるところから始めればいいことです。
合格が決まったら以下のような手順で相談を開始すると良いでしょう。
- 障害学生支援を担当している部署へ連絡をして、合格したこと、入学の意思があること、自分の障害について説明し、学生生活において必要となる配慮について相談をはじめる。
- 自分の障害を説明する際、可能であれば自分と同じような障害学生が在籍しているかどうか、その先輩学生がどのような支援や配慮を受けているのか、などについて質問すると入学後の学生生活がイメージしやすい。
- その大学の障害学生支援に関するパンフレットなどがあればまずは請求します。それを熟読した上で再度連絡をし、支援や配慮について相談するとお互いに理解しやすい。(大学のホームページに障害学生支援室の活動内容や支援、配慮等が書かれていたり、障害学生支援に関するパンフレットが掲載されている場合もある。)
- 相談を開始する前に、自分の障害のことや配慮してもらいたい内容について、家族や高校の先生と相談しながら書き出しておくと話がしやすい。(聴覚障害のため口話が難しい場合にはメールやファックスなどを利用したり、直接相談に行く場合には手話通訳などの配慮をお願いしてください。)
- 大学側ではそれぞれの障害に応じた配慮をどのように提供しているのか、具体的なことを知らないと相談も難しいかと思います。障害学生が入学後、学生生活をスタートする上で必要となる配慮について障害ごとに説明してゆきます。
障害学生のための具体的な配慮について説明します(以下、ページへのリンク)