自分自身が学びたい興味関心のある分野と大学で提供される教育内容とが合いそうならば、その大学のオープンキャンパスに参加してみよう。
多くの大学ではオープンキャンパスに参加したいと考える人たちのために、予約を受け付けています。最近ではネット(webページ)やメール、電話などで予約を受け付けたりしています。また、障害のある参加者のための個別対応を用意しているような大学もあると思います。参加予約をする前には必ずネットの掲載情報やパンフレットなどをよく確認しておきましょう。
予約をする前に、自分の障害に必要な各種配慮(事前的改善措置)の用意があるか、あるいは相談する窓口(障害学生支援室、などの名称)があるのか、確認してみましょう。また、各種配慮などの情報が見つからなくてもオープンキャンパスの予約を受け付けている窓口に対して、自分の障害について、そしてオープンキャンパス参加に必要となる各種配慮について説明し、用意してもらえるのかどうかを相談してみましょう。
視覚障害を例に、オープンキャンパス参加のための事前相談について以下に紹介します
- 参加者にはロービジョン(視覚障害)があり、人の存在などは視覚から把握することができる。しかし、それが誰なのかを確認することはできない。資料などは拡大コピーしてもらえれば、ルーペを用いて読み取ることができるが、点字は利用できるが苦手である。
- 高校では白杖をつかいながら、ひとりで通学している。拡大図書やパソコンを利用している。定期試験では、試験問題や解答用紙を倍(A4をA3)に拡大してもらえれば書字にて解答することができる。
はじめていく大学のオープンキャンパスですから、大学までいくための経路に不安があることでしょう。できれば家族のだれかの同伴してもらい、行き帰りの不安は減らしたいものです。しかし、オープンキャンパスのプログラムには、できれば在学生の手を借りながらも家族とは別に行動できると良いと思います。もちろん、同じ立場で参加している人たちとも関わりながら、大学での学びの雰囲気を知ることも大切な目的となります。そのためにも、事前に自分の障害のことや配慮してもらいたい事項を伝えておきましょう。
- この大学には障害学生支援室があり、オープンキャンパス参加においても事前の相談を受けつけている。webからの参加申し込みにおいて視覚障害のため不安がある旨を書き込み、当日キャンパス内の移動において誘導などをしてもらえるのか、あるいは家族同伴でなければ参加できなのか、についての回答を求めた。
- 後日、障害学生支援室の担当者から連絡があり、自分の障害について説明を求められ、当日は在学生が誘導する、配布資料は拡大したものを用意するがパンフレットだけは難しい、との回答があり安心できた。
まずは障害学生支援室などの部署に相談して見ることが大切です。そして、自分の障害のことを正確に伝えられるかが重要となります。どのような配慮(事前的改善措置)があれば他の参加者と同じようにオープンキャンパスに参加できるのか、自分が大学生となったことを想定しながら困った時にはどこへ相談すればいいのか、などを考えながらオープンキャンパスに参加すると良いでしょう。楽しい1日となることを期待しています。
- オープンキャンパス参加のための大学までの交通手段は家族の送迎
- オープンキャンパス受付までの誘導は家族に依頼
- 参加受付の後、オープンキャンパスにおける誘導担当学生と自己紹介
- 障害学生支援室の担当者から大学における支援制度の説明(個別)
- 誘導担当学生と模擬授業やキャンパスツアーなどに参加
- 大学の雰囲気や先輩学生との会話から入学後のイメージがすこし湧いた