ラボが目指す目標に「一人ひとり異なる障害について理解しながら、適切な道具や環境を選択できる社会環境があれば、暮らしのおける困難を除去し、あるいは低減させることができるかもしれません」とあります。そして「そのような社会の実現を目指しながら、障害の有無に関わらない豊かな暮らしの実現に寄与」するひとつの手段として、大学生等のための研究会(ゼミナール)を運営しています。
2020年はコロナ禍のためオンラインでの実施が中心でした。今後しばらくはオンラインでの実施が基本となる予定ですが、可能な限り地域等での活動を組み入れながらプログラムを進めていきます。
2020年は2名の学生が以下の内容について研究してきました。
- 身体障害者のADLとしての整容、特に化粧がQOLへ与える影響について
- 身体障害者の移動に必要な地理情報を収集・提供するための方策について
2020年度研究会報告集(PDFファイル)
2021年は5名の学生が以下の内容について研究してきました。
- 公共交通(鉄道)におけるバリアフリーについて〜アジア諸国の現状
- 障害者の就労支援としての化粧や身だしなみについて
- 肢体不自由者のゲーム利用(操作)について〜アプリとインタフェース(未完成)
- 視覚障害者のための美術鑑賞〜楽しむために
2021年度研究会報告集(PDFファイル)
学生らの個別テーマとは別に、障害を理解するための各種活動にも参加しています。例えば、福祉系高校の実習系授業に関与しながら生徒らとのコラボレーションを展開することを通して、大学生が自分自身のアイデンティティに気づき、自己覚知へとつなげ、将来の進路を考える機会となることを目指します。
移動困難者のバリアを発見する!
高校生がVR(バーチャルリアリティ)システムを活用し、車いす利用者における移動の困難さを伝える取り組みにも関わりました。
障害者の就労について考える!
高校生が就労支援施設の取り組み(くわの実の収穫、商品ラベルの製作、販売)について実際に体験し、その内容を具体的にまとめる活動にも関わりました。
研究会としては週1回程度、時間を調整しながらオンラインミーティングを開催しています。1時間程度、各自の考えを発表しながら、個人の研究テーマに沿って活動しています。最終的にはゼミナール論文を書くことを目指します。
現在は伊藤と関わりのある大学生が中心となっていますが、社会人であっても他大学の学生であっても参加は可能です。授業料などは不要ですが、各自のテーマに必要な資料や、移動などの諸経費等については自己負担となります。
伊藤が大学教授時代に学生らが取り組んできたテーマ「伊藤専門ゼミナール論文」を参考に、興味があれば問い合わせてください。
参加希望者はメール等により連絡してください。具体的なテーマや内容を伺った上で(対応可能な内容であれば)参加を認めたいと思います。