(1)大学に進学したいと考えた理由や将来の目標など(当時)
私には生まれつき障害があり、特に上肢に力が入りにくく物を持つことが苦手ですが、高等学校まで普通に通っていました。高等学校の時に社会福祉を勉強し、福祉に興味を持ち、将来、福祉に関係する仕事につきたいと思い、地元の福祉系大学への進学を決めました。
(2)大学に進学することを決めた時の不安や課題など(当時)
上述したように上肢の機能障害があるため、字を書くのに時間がかかります。中学校、高等学校とは違った、大人数の授業形式である大学の授業についていけるのかが心配でした。また、地元(県内)の大学ではありますが、自宅からは遠く通学することはできません。新しい土地で一人暮らしをしていけるのか、とても心配でした。
実際には親戚が大学からやや離れてはいましたが、自宅よりは近く通学可能な場所に居住しており、そこに下宿をすることになり、わずかですが日常的な不安は解消しました。
(3)入学後、気づいたこと(良かったこと、悪かったこと)
入学前からの課題でもあったわけですが、授業中ノートをとることに時間がかかってしまい、先生の大切な話を聞き漏らしてしまったり、正確な記録が取れなかったりと大変なこともありました。また、定期試験ではたくさんの文章を書かなければならない設問はその時間配分を考えながら進める必要がありました。そのため、友達にノートを貸してもらったり、定期試験では試験時間の延長1.5倍という配慮をしてもらったりしました。
(4)大学生としての活動で記憶に残っている活動や出来事など
福祉系サークルに所属しながら学生生協委員会にも関わり、大学生としての自主的な活動も頑張っていました。さらに友達とのおしゃべり、遊びに行ったりなど、普通の大学生としての余暇の過ごし方も経験し、今から振り返ればどれも印象が濃いものばかりです。
福祉系サークルのボランティア活動で出会った、地域の方々や障害者の方、他学年、他学部の先輩後輩など、多くの方たちとの関わりが持てたことで、自分自身を大きく成長させたと思います。そして、同じ目標を持った仲間と勉強できたことは、とても良い思い出です。
(5)自分と同じ障害のある後輩たちに向けて
自分に障害がなくても不安や心配事は多いと思います。一方、障害があるからこそ経験できたこともあり、不安や心配事を仲間や大学の先生方と一緒に乗り越えることも必要でしょう。学生時代にしかできないことはたくさんあります。失敗を恐れずに、困ったことがあれば、仲間や大学の教職員など周囲に助けを求め、いろんなことに挑戦してみてください。
みんなちがってみんないい。自分に自信を持って、チャレンジしてください。