日: 2009年2月7日

壱月ぶりの休日は高田馬場へ!

正月明けからほとんど休みのない生活をしてきましたが、今日はOFF!
(無理矢理OFFにしてしまったというのが正しいかも。。。)

と、言っても薪割りをする楢原木は来週入荷予定なので、今日はちょっと自分に投資。東京新宿の日本点字図書館へ勉強に行ってきました。

遅めの新幹線に乗り、ほとんど噴煙の上がっていない浅間山を見ながら大宮〜池袋〜高田馬場へ。

今日はGPSを利用した視覚障害者の歩行補助システムについての話を聞いてきました。メイン講師は静岡県立大学の石川准先生。
http://www.utsunomiya-u.ac.jp/event/2009/2/e_090207.html

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開会の挨拶をされている石川准 静岡県立大学教授

通常、カーナビで利用するGPSシステムは車で利用するため道路を走る(道路しか走らない)。まっすぐ走る。速度もそんなに変化しない。電源を切っても次に電源を入れる所はほとんど同じ場所。
そんなカーナビって、そこそこ使えるシステムなんだけれど、ヒューマンナビゲーションとして利用するためには、いくつかの課題があるようです。例えば、人は道路以外も歩行する。しかも、道路の脇(=歩道)を歩く。立ち止まることもあれば人や障害物を避けるので急な方向や速度の変化がある(フラフラする)。必要ない時には電源を切る。電車やバスに乗っている時には電源を切った状態で移動してしまう。
つまり、そのままのカーナビシステムでは、ヒューマンナビに転用することはできないという話が基本知識として必要。

そんな課題を解決するのが「方位加速度センサ」。地磁気をキャッチして方位を検出。3軸の加速度センサーで上下/左右/回転を検出。

盲人でもある石川先生が自宅周辺をこのナビで歩行しているビデオを拝見。ブレイルセンスというピンディスプレイ端末に組み込まれているので、音声のみならず、点字でも情報を伝えることができるらしい。
道を間違えても経路の再探索(これはちょっと時間がかかる)をして新たな経由地を教えてくれる。
デモシステムはまだGPSだけなんだけど、将来は方位加速度センサーを組み込み、上述したようなGPSの課題を解決するらしい。

驚いたのはGPSレシーバってUSBメモリほどの大きさ。小さい!
BluetoothなのでワイヤレスでPCへデータを転送できる。帽子に装着しておけばそこそこの数の衛星をチャッチできる。でも、道路の真ん中を歩く人は居ないので、ビルなどがあると反射波(マルチパス)の影響で誤差が大きくなる。また、ある程度距離を歩かないと向かっている方向が解らないのがGPSの欠点。

3時間ほどの会議でしたが、久しぶりにエンジニアとしての自分を再認識できました。かなり錆び付いてきていますが、まだエンジニアの端くれにいる気がします。