月: 2007年11月

続 気象情報へのアクセス

11/27(火曜)にハワイ大学から以下のようなメールが流れてきました。

>THE NATIONAL WEATHER SERVICE IN HONOLULU HAS ISSUED A
>* FLASH FLOOD WATCH FOR KAUAI…NIIHAU AND OAHU
>* THROUGH WEDNESDAY AFTERNOON.
>* AMPLE LOW-LEVEL MOISTURE AND A STRONG UPPER TROUGH SWEEPING
>  ACROSS THE ISLANDS WILL PROVIDE THE INGREDIENTS FOR HEAVY RAIN
>  TONIGHT AND WEDNESDAY. THE UPPER TROUGH WILL MOVE EAST OF THE
>  ISLANDS LATE WEDNESDAY AFTERNOON…DECREASING THE THREAT OF
>  WIDESPREAD HEAVY RAIN.

ホノルルにあるナショナル気象サービス?からの発表として
・鉄砲水に注意
・水曜午後まで警戒
・広範囲の湿度と強い気圧の谷間のため、豪雨がハワイ諸島を通過する。
 水曜午後遅くには気圧の谷が島の東に通過するため、大雨は広がらないだろう。

そして、昨日(水曜)の朝、かなり強い雨が降りましたが、マノア界隈ではそれほど被害らしいものもなく無事に過ぎました。

さて、昨朝はFMラジオを聞いていたので、今度はラジオからの臨時ニュースを聞く事が出来ました。

日本でもNHKテレビの緊急警報のテストを聞いた事がありますが、あれとほとんど同じような音(ピーピロピロ)が放送の前と、それとは異なったメロディ?の音が放送終了後に聞こえました。たぶん、自動起動システムのための信号なのだと思います。

ラジオでも自動起動のシステムがあるのですね。。。

また、日本ではテスト放送以外で聞いた事が無いのですが、実際にはどれほど放送されているのでしょうね。。。

Thanksgiving Day

11月第4木曜日は、Thanksgiving Day(感謝祭)という祭日です。日本ではあまり知られていませんが、アメリカでは日本のお盆やお正月のように大切な行事のひとつとなっています。また、木曜だけが祭日なのですが、翌日の金曜を含めて、4連休とするところが多いようです。

Thanksgivingは単なる秋の収穫を祝うという理由ではなく、アメリカの古い歴史から来ているもので、アメリカ固有の行事なのです。コロンブスがアメリカ大陸を発見し、ヨーロッパから「新世界」(当時のアメリカ大陸の呼称)に移民する人たちが増えて行きます。しかし、新世界の生活は楽ではなく、寒さと飢えとの戦いのような状況だったようです。(ドボルザークの交響曲「新世界より」は、彼がアメリカに行った時のことから作曲したんですよね。。。今、偶然にもいつも聴いているFMラジオから、ピッツバーグ交響楽団の交響曲第9番「新世界より」が流れています。)

新世界、あるいは新天地としてのアメリカ大陸は、楽園ではなかったようです。なんとか生き延びた移民たちは、先住民族であるインディアンから狩猟や農耕を学び、そして実りの秋を迎えます。秋の収穫の時期を迎え、その収穫を喜び、神に感謝をするために、家族や友人は集い、会食をするのです。そして、その席には狩猟や農耕を教えてくれた彼らの恩人であるインディアンも招かれ、七面鳥(ローストターキー)やかぼちゃ(パンプキンパイ)などを食べ、神に感謝を捧げたということです。(しかし、その後の歴史はここに記すまでもなく、インディアンは迫害を受けるのですが。。。)

Thanksgiving Dayは官公庁などほとんどが休みとなります。(ちなみに、先日行ったArizona Memorialは、Thanksgiving Day, Christmas, New Year’s Dayの3日だけ休み)
しかし、翌日の金曜はクリスマスセールの初日として買物のお客でごった返すということですが、いつものスーパーマーケットは閑散としていました。まあ、食料や日用品などは関係がないのでしょうね。。。

11月になると、スーパーマーケットには巨大なターキー(スイカよりも大きい!)の冷凍が山積みされます。ほぼ1ポンド1ドル程度のようです。しかし、この巨大なターキーが入るオーブンが多くの家庭にあるということもすごいことではありますが。。。

今年のThanksgiving Dayは、プロジェクトの同僚Raemiのご自宅に、ボスのNeilと共に招待されました。Neilは数十年もの間、アメリカ在住ではありますが、ニュージーランド人なので、Thanksgivingはあまり得意(?)ではないようです。
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お客様なのでアロハで正装のボスと私。

Arizona Memorial

本日(11/22)はThanksgiving Day(感謝祭)。アメリカの祝日であり、アメリカ人の行事のひとつでもあります。マノアも快晴で、静かな朝を迎えました。
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今朝のマノアの快晴の空

このThanksgiving Dayをはさみ、多くのアメリカ人は休暇をとります。日本のゴールデンウィークに似ていて、アメリカ人大移動の週となります。この、多くのアメリカ人が故郷に帰り、各州に散らばっている多くの家族友人が集まり、ターキー(七面鳥)を食べるという行事については、また別の機会に報告をします。

昨日、Pearl Harbor(真珠湾)にあるUSS Arizona Memorial(USSアリゾナ記念館)に行ってきました。
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ゲートにて(写っているのは見知らぬ観光客です)

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ゲート付近からすでに多くの来館者が行列を作っていました。アリゾナ記念館は国立公園と海軍により共同で管理運営され、ThanksgivingDayとChristmas、NewYear’sDay以外の朝7:30から夕方5:00まで開館しており、来館は無料です。

USS Arizona(戦艦アリゾナ)は1941年12月7日(第二次世界大戦開戦の日)に停泊中の真珠湾にて日本軍の攻撃を受け海底に沈没しました。そして、1962年に記念館として、沈没した戦艦アリゾナの上を左右からまたぐようなデッキが作られ、沈没した戦艦を見ることができます。

来館者はまず無料のチケット(整理券?)を受け取り、順番を待ちます。私たちは午前10時前には到着したのですが、見学ツアーは12:05開始!ということで、2時間以上見学センターや周辺で時間を潰す事となりました。

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見学センターのMuseumには戦艦アリゾナの模型や爆撃を受ける前の真珠湾の様子やその後の様子、戦死した人たちのことや日本軍のことについて展示がなされていました。日本海軍の山本五十六の写真もありました。

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見学センターだけでは時間が潰せないため、となりのBowfin潜水艦(写真後方)を見学したり、ミサイルや潜望鏡などが展示してある施設にも行ってみました。そこには日本海軍の有人魚雷「かいてん」が展示してありました。
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これが「かいてん」。横には内部が見えるように窓が開けられ、操縦部分が見えます。ずいぶんと昔の話ですが、高校生の時に参加したボーイスカウトのオーストラリアジャンボリーにおいて、首都キャンベラの戦争記念館にて同じものが展示してあることを思い出しました。
特攻隊もそうですが、一度出撃したら生きては戻れないというものです。このようなものを二度と作ってはいけません。

さて、なんとか時間を潰して、われわれのツアーが開始されます。まずはどのようにして第二次世界大戦が始まったのかというビデオが23分。アメリカ側の映像だけではなく、日本側の映像もあります。それを見終わると、外に出て、海上にある記念館までの船の乗船します。
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海軍風(?)の制服を来た船員さんが操縦していました。

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アリゾナ記念館の近くには戦艦ミズーリ(1945年9月2日、東京湾における日本の無条件降伏文書調印式が行われた有名な戦艦)が見えます。こちらは別のツアーがありますが、本日はさらに混んでいるもようであり見学を諦めました。

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真っ白な記念館に接岸。

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デッキから戦艦アリゾナの砲台(第3砲台)の基礎が海上に出ているのが見えます。

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デッキ中央部には下部が覗けるようになっており、沈んでいる戦艦がすぐそばに見えます。

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頭上には星条旗。

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奥には戦死者の名簿。

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乗り込めそうなほど近い位置に艦内へ下りる通路。

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覗き込める距離ではないので、手を伸ばしてカメラで撮影すると。。。

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説明では未だに艦内のタンクから重油が漏れているということです。ただし、60年以上も僅かずつ(生態系に影響がない程度?)漏れるのか、回収しなくていいのか?という疑問もありますが。。。

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時間が来たので、再び船で記念館を後にします。

小さな子どもたちも多く見学に来ていました。「卑怯な日本人による不意打ちのような真珠湾攻撃により沈没した戦艦アリゾナ」というナレーションを聴いて、彼らはどう感じるのでしょうか。

また、多くの日本人観光客はワイキキビーチでショッピングをするのでしょうけど、アリゾナにはどれほどの見学者があるのでしょうか。

アリゾナ記念館はアメリカ側から見た第二次世界大戦(太平洋戦争の展開)であり、広島・長崎の原爆は日本側から見た第二次世界大戦(太平洋戦争の終末)なのです。どちらも(説明不足はあるにせよ)歴史的事実であり、お互いがお互いを知る為には、とても大切なところだと思います。それぞれの国の閣僚、官僚らは公式ではなく非公式に(一般にまぎれて)見学することが良いのではないでしょうか。彼らのビデオを見る眼、我々(日本人)を見る眼、子どもらがナレーションをくちづさむこと、雰囲気などを少しでも感じることが必要なのではないかと思います。

帰国後、可能であれば再び広島(あるいは長崎)を訪れたいと思いました。

目は口ほどにものをいい...

今回は仕事のお話しを。。。

「目は口ほどにものをいい」という諺があります。「目はその人の心を写す」とか、「瞳の綺麗な人に惑わされる」ということもあります。

では、目だけで自分の言いたい事を相手に伝える術はあるのでしょうか。

10月にミネソタ州ミネアポリスに行ってCTG(closing the gap)という会議に参加してきたことは以前書きました。そこでは科学技術を障害のある人(子ども)のコミュニケーション支援に役立たせる為にはどうしたら良いのか、という視点での研究発表や展示会がありました。

そこには多くの福祉機器などが展示され、システムを手にとり、あるいは試したり、開発者の話を聞いたりする事が出来ます。

Eye Gaze System(視線入力システム)という技術があります。その人が何処を見ているのかを機械で検出するものです。当初のシステムは、その利用目的としてユーザーの注視点がどこにあるのか、例えば、自動車のドライバーがどこを見ているのかということを計る機械として研究開発されてきました。

最近、アメリカではその技術を戦略ヘリコプターの操縦士に装着させ、誘導ミサイルなどの照準にするような形で実用化しています。その、(言葉が悪いかもしれませんが)人を殺傷する技術と同じ技術を福祉でも利用しています。

自分の言いたい事や、意思、想い、自己を誰かに伝えるということは社会生活にとってとても大切なことです。しかし、四肢や頚部、発声などの運動機能が麻痺し、眼球運動だけが随意的に動くような病気(神経難病)の人は、その残された目の動きだけで意思を伝える必要があります。もちろん、透明文字盤など、いろいろな技能を使ってコミュニケーションは取れます。しかし、じっくりと考えながら作文がしたい、あるいはインターネットを使いたいなど、コンピュータの操作はどうでしょうか。

その目的を実現するひとつの手段が、Eye Gaze Systemです。赤外線を利用者の眼球に向けて照射し、その反射光をビデオカメラで撮影し、赤外線が眼球のどの位置で反射しているのという情報から眼球の方向を計算するものです。

これまでの多くのシステムは眼球を望遠レンズなどで撮影するため、頭部を固定するなどの工夫が必要でした。そのため、利用者は神経難病のような頭部の運動もない人が対象でした。しかし、今回展示会で体験したシステムは頭がある程度動いてもしっかりと眼球運動を検出してくれます。

mytobiiという名前のこのシステムはTobii社が販売しているEye Gaze Systemです。私は立位でどこにも寄りかかる事無く、簡単なセットアップのみで試用を開始しました。ディスプレーに表示された文字盤をしばらく(0.5秒ほど)見続けるとその文字が選択され入力されます。ホームページにもありますが、不随意運動のある脳性麻痺の人でも利用できるようです。

もちろん、完璧に私の視線を認識しているのかというと、1分程度の簡単なセットアップ(キャリブレーション)だけでしたから、最初は的確に私の視線を追従していたのですが、しばらくすると徐々にズレて、私の見ているものではない右下を選択してくれるようになりました。そのため、自分自身でそのずれている分を補正(視線にオフセットを追加)して、例えば、入力を希望する文字の左上を見るということをして(自分を機械に合わせて)一生懸命に操作をしている自分が居ました。(^^;

キャリブレーションをしっかりすれば、たぶんそのようなことはないのでしょう。このように頭部の運動をある程度フリーにできるシステムはすごいと思いました。

しかし、Eye Gaze Systemに共通する課題ですが、赤外線(目に見えない光)を照射してその反射光を検出しています。その赤外線の眼球への影響はかなり有るはずです。でも、携帯電話の電波もそうであるように、便利であるがためになかなか身体への悪影響については研究が進んでいないようにも思えます。

便利だから、ということで安易に導入していいのかどうか。悩みはつきません。

なんだコレ?No.1

「徒歩通勤の楽しみ」から出題のクイズです。

       何だコレ?!

(1)このロケットは何? どうやったら飛ぶの?
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(2)このブラシは何? 何を洗うものなの?
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(3)これトラックボール? どこに画面があるの?
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答えは次回に。。。