カテゴリー: 星空天望

冬の夜空

アンドロメダ星雲

秋から冬にかけて天頂から西に傾き始めたアンドロメダ。そろそろ見納めなのかと思います。

2024/12/19 21:30頃からM31
NikonD3300+180mm(F2.8,f4), iso3200
ビクセン赤道儀GP + onstep(自動導入システム)
180sec x 10枚、SiriLにて現像と色彩調整など。

M31 アンドロメダ星雲
SiriLによる周辺の星雲星団など

オリオン座の星雲など

冬の星座といえばオリオン座。とても有名ですよね。その中央に位置する三つ星(ベルト部分)には望遠巨ではなかなか見えない赤い星雲があります。また、その南にある小三つ星には肉眼でもボヤっと見えるオリオン大星雲。どちらも撮影しようとすると明るさの違いからフォーカルをどうするのか迷います。

2024/12/19 22:00頃からM42,IC434,NGC2024
NikonD3300+180mm(F2.8,f4), iso3200
ビクセン赤道儀GP + onstep(自動導入システム)
180sec x 10枚、SiriLにて現像と色彩調整など。

オリオン星雲(中央下M42)と燃木星雲(左上NGC2024)、馬頭星雲(左上IC434)
SiriLによる周辺の星雲星団など

もうすこし撮影の技術を磨かないと。。。(笑)

秋の星空

さんかく座の渦巻星雲M33

夏以降、なかなか夜空が拝めない日が続いています。
11月3日の夕方、なんとか晴れ間が広がり期待を持ちました。
巷では連休らしいけれど、月もなく暗い星空です。
20時30分ごろから撮影を開始。
機材はいつものようにニコンのデジイチと最近使いはじめた古の赤道儀+最新の起動導入システムOnstepです。自動で導入してはくれますが、画角での位置合わせは10秒程度露光しながら位置を確認。それなりに技術がいります。

NikonD3300+300mm(f4.5), iso3200
ビクセン赤道儀GP + onstep(自動導入システム)
180sec x 10枚、SiriLにて現像と色彩調整など。

M33 渦巻銀河星雲 (さんかく座、少しトリミングあり)

M33 渦巻星雲


M 2 球状星団(みずがめ座、少しトリミングあり)

M2 球状星団

Onstepという自動導入システム

ポータブル赤道儀の限界

 これまで長年ポータブル赤道儀ポラリエに望遠レンズを搭載したデジタル一眼レフカメラで星空を撮影してきた。簡単な道具であり、三脚も大型ではあるけれど普通のカメラ用のため、300mm望遠レンズだと1分(60秒)程度の露出が限界。これ以上になるとガイドエラーが増加する。
 まあこれまでは、1分の露出を何回も撮って加算平均をしてきたのだが、もう少し長いレンズとかを使うことも含め、がっちりした赤道儀が欲しかったのと、ポータブル赤道儀の場合、目的とする星雲星団が見えればまったく問題ないのだが、見えない対象をファインダーに導入するのは結構大変。見える星の位置から目測で導入し、仮にシャッターを開いて写してみて、写っていれば画角の中央に(勘で)移動させるという技も必要になる。結構な時間がかかる。
 これらをなんとか改善するには「自動導入システム」というものが必要となる。これまではモーター付きの高価な赤道儀をパソコンにつないで動かすシステムなどはあった。経緯台システムの簡易なものは持っているが経緯台であり、眼視では問題ないが写真撮影は難しい。それを解決してくれるのがOnstepという自作システム。巷では3Dプリンタがたくさん売られている。もちろん、自作したり。キットで作れるものもある。それらの多くは簡単なコンピュータでステッピングモーターをXYZ軸制御するもの。これを活用して、赤緯・赤経をコントロールして見えない天体も導入できるシステムがOnstepという世界中で利用されているGitHubのプロジェクト。

いにしえの赤道儀を落手した上で…

 まずは赤道儀が必要となる。いにしえの赤道儀をオークションで落手。それを利用してOnstepを搭載するのが早道だと考え、ビクセンのGP赤道儀を入手。モーターなどをボチボチ揃え、取り付け方法などを考えながら作ることも検討したが、まずは手っ取り早く動かしてみたいのでアリエクから中華製Onstepもどきを購入した。

Onstepの赤緯モーター部分

 これをコントロールするのはスマホなのだが、iPad用のアプリがいまいちなので、大昔のアンドロイドを出してきて使い始めた(笑)。

北アメリカ星雲 NGC7000

ちょうど夏の星座が出ていたので白鳥座デネブ近くにあるという北アメリカ星雲を狙う。もちろん、見えないのでシステムが探してくれる。とりあえず露出してみるとそれなりに写っていた!

2024/10/01 21:30頃から
Nikon D3300(HKIR)iso3200+ED180mmF2.8f2.8(LPR2フィルタ)
ビクセンGP赤道儀+Onstep、120sec x 10枚、SiriLにて現像処理。
2分の露出でもガイドエラーはほぼなし。長いレンズでも試してみたいね。


さんかく座 M33星雲(トリミングあり)

2024/10/06 21:00頃から
Nikon D3300(HKIR)iso3200+ED180mmF2.8f2.8(LPR2フィルタ)
ビクセンGP赤道儀+Onstep、120sec x 42枚、SiriLにて現像処理。トリミングあり。

ぼちぼちと動かしてみたいと思います。

久しぶりの星空

M101(メシエ101天体、別名:回転花火銀河)

この時期、なかなか綺麗な夜空が見えなくて。。。

天頂には大熊座(北斗七星)が見えていたので少しだけカメラを出して、初の回転花火銀河M101星雲を狙ってみました。フェイスオン(こちらに向いている)ので迫力ありますねぇ。初めてにしてはそれなりに写っているよう(自画自賛😂)。

M101(回転花火銀河)
M101(回転花火銀河)

2024/06/05 21:35頃から
Nikon D3300(HKIR改) + ED180mmF2.8f2.8(LPR2フィルタ52mm)iso3200、
ポラリエにてノータッチガイド。60sec x 11枚
SiliLにてコンポジット合成から画像処理を実施。トリミングあり

SiriLの場合、しっかりと周辺の星雲星団などの情報もつけてくれます。勉強になる〜(笑)


夏の一等星アンタレス周辺

綺麗な夜空がみえない時期ですが、昨夜はすこしだけ星が見えました。
さそり座の赤い星アンタレス周囲にはカラフルな星雲星団があります。
さそり座は高度が低いので庭からだと隣家の屋根が入ってしまうこともあり、カメラの場所をいろいろ変えてなんとか。ただ、道路からの光が入るため、ちょっとおかしな光線も写ってしまった。。。

2024/07/04 21:30頃から
Nikon D3300(HKIR改) + ED180mmF2.8f2.8(LPR2フィルタ) iso3200、
ポラリエにてノータッチガイド。30sec x 39枚
SiriLにて現像処理。
アンタレスの右にあるM4球状星団がなんとか写りました。

IC4603の右下あたりの光。レンズに映り込んだ光かな>怪しいです。

これらの撮影は望遠鏡ではなく、こんな簡単な装置です。(笑)

星空撮影の協力な味方

撮影データ処理のためのソフト

ステラーイメージ9

これまで利用してきたソフト「ステライメージ9」は国産有料ソフトの中でも有名。アストロアーツという会社が制作しているステラなんとかのうちのひとつ。撮影後の画像処理を担うソフトです。他にステラナビゲーターとかステラショットなどがありますが、まだそれらが必要な環境が当方にはありません(汗)。

これまで掲示してきた星空写真のうちの新しいものはステライメージで処理をしてきました。特に難しいものではないけれど、画像の色彩や明度などの調整がなかなか思うようにならない。ステライメージを使う前はPhotoshopでチマチマ加工しており、当時の方が色などの調整はうまくいっていたようにも思います。そんな状況からフリーソフトを少しだけ使ってみようかなと(笑)。

SiriL 1.2.1

先日、導入してみたのが「SiriL 1.2.1」というフリーソフト。ステライメージはWindowsで動くものですが、こちらはWindowsもMacintoshもLinuxもオッケーというもの。Macで処理や加工がしてみたいという思いもあり少しだけ導入してみようかな?という軽い気持ちでダウンロード。

日本語での解説記事はまだ少ないけれどそれほど込み入ったことはしなくて良さそうでもあり、ほぼお任せで処理が進んでいくような感じ。処理時間もかなり早いような気がする。ステライメージと処理時間を比較すればいいんだけれど、まあ時間のある時にでもしようかな。。。


この冬、なかなかいい映像が撮れない「バラ星雲NGC2237-9」。これまで複数回撮影してきたけれど、ステライメージで色彩などを加工すると星雲が変形しているようにも思えて。。。

そんなこともあり、真っ先に処理をしてみたのがバラ星雲。

2024/1/4 22時20分頃から
Nikon D3300(HKIR)+ED180mmF2.8(f4) iso1600、ポラリエにてノータッチガイド。
60sec x 15枚をステライメージ9でコンポジット合成し、調整。トリミングなし。
星雲を横から突っ切る僅光がある。これISS国際宇宙ステーションと確認済。


これとは別に撮影したバラ星雲をSiriLで加工したものがこちら。構図が違いますが上が北。

2024/03/08 21:00頃から
Nikon D3300(HKIR)+ED180mmF2.8f4.0(LPR2フィルタ52mm)iso3200、ポラリエにてノータッチガイド。30sec x 21枚(Dark50Flat50)
SiriL1.2.1を初めて使って処理。バラ星雲の色はあまりケバくなく、星の形状もそれなりに小さく綺麗。左上にあるクリスマスツリー星団がけっこう綺麗に表現されているなぁと思う(自画自賛)。

またオンラインデータベースを参照してこの様な目標物についても書き込んでくれます。凄!


アンドロメダ星雲

2023/12/30 20時40分頃から
Nikon D3300+180mmF2.8f4.0, iso3200、ポラリエにてノータッチガイド 。
60sec x 49枚をステライメージ9でコンポジット合成し処理(わずかにトリミング)したものがこちら↑


同じデータをSiriLで合成し処理したものがこちら↑

まったく同一のデータであっても処理の仕方(ソフト)によって随分と雰囲気が変わるものです。どちらが良いかはそれぞれですね。