カテゴリー: 科学・技術

今年の薪はスロースタート

薪屋さんが怪我!

 いつものように原木を切るシーズン。つまり冬の終わり(2月はじめ)にいつもの薪屋さんに電話をすると、昨シーズンのおわり頃、初夏のあたりに切り倒す際に大怪我をされたとのこと。すぐに用意できないから待って欲しいとの話。体が心配でもあり、まずは養生してくださいと電話を切る。

 とはいえ、5月になっても連絡はないので、状況をしりたくて電話をすると「心配で電話してきたの?」と見透かされた(笑)。もし、お願いできるのであればと要請。量はお任せという話をしてみたところ、2トンを持ってきてもらえた。

5月末に搬入された楢原木 2トン強

 寒い時期ならあまり気にせずチェンソーを回すけれど、すでに初夏。週末とかには作業をせずに少しづつ玉切を始める。

6月中旬。畑作業と同時にチェンソーワーク

 ただ、この量では冬を越すのは難しいため、別の薪を手配することに。森林保全などを手がけるところへ2トンお願いする。ずいぶんと昔、原木をお願いしたことがある所。原木の価格はそれほどではないけれど運送費が結構かかるんだわ〜。

6月下旬。森林保全をする所から広葉樹2トンをお願いした
爆音がするため平日の昼間の短時間だけ作業をすすめる

 ぼちぼち玉切しながら畑作業も。6月も終わり頃になってチェンソーワークも終了。これから斧で薪割りです。薪割りをしていると背後でゴソゴソ音がする。猫でもいるのかな?と振り向くとなんと狸。まだ小さい子狸。人を恐れず逃げもせず。じっとこちらを眺めている。まあ、悪さをする訳でもなかろうとそのまま。知らないうちにどこかへ行ってしまった。

コダヌキがじっとこちらを眺めていた
最後に残るのはなかなか割れない節のあるものなど

 薪割りもお盆前にはなんとか終えることができた〜。

パラボラを内部から見る

 建設中から眺めに行った佐久市の54mパラボラ。完成したのは知っていたけれど、この夏には見学会があるとのことで申し込んでみた。抽選とのことで半分しか期待していなかったけれど当選したらしい(笑)。抽選ではあるけれど大行列。1時間待ちでやっとゲートから入場。しかし内部の撮影は不可だったので終わってから外部だけ。

見上げると大きさがよくわからないけれど50m超あるらしい
オレンジ柵のある所まで登ってきた
送信部5KWとのアンプなどもあったけれど撮影禁止

昔むかしの無線機の修理

 井上電機(今じゃICOMというらしい。笑)のIC-501という50MHz帯SSBのトランシーバー。45年ほど前の製造。当時は50MHzのSSBは最新鋭で、ダイヤルの照明が綺麗だった。

 自分がアマチュア無線の国家試験(電話級、今じゃ4級というらしい)に合格した時(中学1年の終わり)に買ってもらったリグ(無線機)。開局は中学2年生の5月だったかな。。。当時はJR2KDAというコールサイン。でも、現在はコールサインが枯渇しており、再配当されてしまい、このコールサインは誰だかしらない人が申請して利用しているらしい。まあ、2エリアに帰ることはないので、再度同じコールサインを取得するつもりはないけれど、でも再配当されていることの事実は受け入れ難く釈然としない。

ICOM IC-501の外側ケースを外したところ

 母が入退院を繰り返していた頃、実家での何気ない会話から無線機がまだあることを告げられ、子どもの頃の話にもなった。中学1年生が難しい工学や法規のテキスト(用語の漢字にふりがなを振っていたわ。逓倍なんて漢字は今でも普通に使わん!)を読んでいるけど、そもそも国家試験に受かりっこないと思っていたらしい。笑

 帰省する頻度が高くなり、電車内で無線工学と電波法規の勉強を再開した。病室でも寝ている母の隣でテキストを読んでいた。母が亡くなった年の暮れに国家試験を受験。第2級アマチュア無線技士の国家資格を取得。中学高校大学の時に取得しようと考えたこともあるけれど、45年も経ってからそれが実現。そして、信州にて開局。これも亡母からの贈り物なのかもしれない。

 当時の無線機IC-501は、電源は入るものの受信している気配がない。まあ、PLL(フェーズロックループ)という発振回路が作動しておらず、周波数がロックされていないことの表示があるから正常ではない。しばらく放置していたが、退職したことで集中できる時間ができたことで、修理を始めた。ただ、回路図は井上電機、失礼アイコムからご提供頂きましたが、サービスマニュアル等の類は全くないとのこと。海外のサイトを検索したけれど、IC501は未だ見つけられず。国内のサイトをいろいろと探し、修理をされたOMさんがたにも教えを請いながら着手。まず、発振回路が課題であることは明確だからと回路図とにらめっこ。学生時代、もっと勉強しておけばよかったと高周波回路の理解から苦しむ。笑

 大学時代の親友にも教えを請い、まずはそこそこの機能をもつ周波数カウンタが必要だということになり、中華製基板むき出しの120MHzまで計測できるものを密林から入手。なんとか理解と作業を積み上げながら電解コンデンサーを総入れ替えし、作動がおかしいトランジスタを交換。そうこうしていると定電圧電源のひとつが落ちてしまう。電源は入るけれど、電源を入れるといきなり送信モードになる。当初は、PTT(プッシュツートーク。マイクの送受信切り替え部)の回路がショートしたかなと探ったけれど異常なし。回路的に送信するためのリレーが破損したか、とリレーを外すが問題なし。え〜、といろいろと探るとある定電圧電源の出力が出ておらず、リレーがショートになってしまうことが判明。

 そもそもの電源は車載用を想定し設計されているので直流12ボルト。それを9ボルトの定電圧回路により回路が繋がっている。定電圧電源は大きな部分が3つ。つまり、パワートランジスタが3つあり、そのうちの2つが異常、つまり破損していた。いろいろと触っていることでどこかとショートしたか、そもそも寿命が来たのか。2SD360というパワートランジスタ。これは45年前の製品でとっくに製造はされていない。同等品もなし。さて、困ったなとググったらまだ売っているところが秋葉原にあった。通販で入手。感謝しますよ若松通商さん!

  電源は治った。が、VFO(周波数を可変させる部分)が発振を停止している。。。とても奥深くにあり、また周波数を安定化させるためしっかりと樹脂で回路が固められている。たぶん、トランジスタであろうとその周囲を削りはじめる。つまり、発掘のような感じ。笑

VFOの中にある基板(部品が樹脂でモールドされている)

 いろいろと苦労した甲斐もあり、なんとか発振を始める。PLLもとりあえずは修正できているようなので、受信と送信の確認をする。受信については発振周波数などを校正して完了。送信については。。。ダミーロード(アンテナを接続して送信すると電波が出てしまうためNGなので、抵抗をアンテナ代わりにつなぎ、電力のほとんどを熱にしてしまう。まあ、わずかな電波は出てしまうけれどGoodな環境)を接続し、電力計により出力を見ると。。。

CWモードで送信中。10W出力しているのが見える。

とりあえず完了かな。

花の季節って?

日本に住む者にとって、花は四季の移り変わりを認識し、春夏秋冬の美しさを発見する対象として意識をしていると思います。
春の桜、夏の向日葵、秋のコスモス、冬のクロッカスなど、その花を見ると、なんとなく周囲の風景や季節を感じることができます。

常夏の島ハワイでは。。。

咲いている樹木の花は8月に来た時からずっと咲いています。もちろん、花は散りますから、次から次に花を付けているんですよ。

通勤路の街路樹ですが、9月27日に撮影したのがこちら。
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そして、昨日12月5日に撮影した同じ花がこちら。
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嵐の翌日なのでかなり花が散ってしまったようですが、同じように花が咲き続けています。

同様に9月27日の撮影
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12月5日の撮影です。
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枝振りが大きくなっているのですが、黄色の花は咲き続けています。

これが9月で
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こちらが12月
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花が咲き続けているということはそれだけ種なども沢山取れるため、野鳥が多いのでしょうか。。。

しかし、道端で種などを啄んでいる野鳥の多くは人が近づいても逃げません。また、逃げる場合も飛ぶのではなく、歩いて逃げます。飛べない鳥になってしまったのでしょうか。。。

なんだコレ?No.2

さて、この同心円の色が光る物体は何でしょう?

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UFO?

おいおい、焼きそばのUFOでは無いし、ピンクレディでもないよ(古!)

スピルバーグの映画「未知との遭遇」ではとてもイルミネーションの綺麗なUFOが出てきましたよね。宇宙人は毎日がクリスマスなのでしょうか。。。

正解は...

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コマでした。

加速度を検知するセンサー(スプリングのような接点)とLEDが内蔵されていて、回転させると回転加速度に応じてなんらかのパターンで発光するような仕組みのようです。まだ、分解してませんが。。。(中国製ですね)

薄暗い所で回すと、線香花火のようにちょっと和みます。
(でも、綺麗に撮影するのは結構大変でした)

ついでに関連するもうひとつ。なんだコレ!

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同じような同心円の色の軌跡ですけど、ちょっとコマとは違うんですよ。

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手持ち扇風機でした。風はそれほど起きませんが、コマ同様に和みます。

ハワイも過ごし易くなってきたので扇風機は不要ですし。。。

目は口ほどにものをいい...

今回は仕事のお話しを。。。

「目は口ほどにものをいい」という諺があります。「目はその人の心を写す」とか、「瞳の綺麗な人に惑わされる」ということもあります。

では、目だけで自分の言いたい事を相手に伝える術はあるのでしょうか。

10月にミネソタ州ミネアポリスに行ってCTG(closing the gap)という会議に参加してきたことは以前書きました。そこでは科学技術を障害のある人(子ども)のコミュニケーション支援に役立たせる為にはどうしたら良いのか、という視点での研究発表や展示会がありました。

そこには多くの福祉機器などが展示され、システムを手にとり、あるいは試したり、開発者の話を聞いたりする事が出来ます。

Eye Gaze System(視線入力システム)という技術があります。その人が何処を見ているのかを機械で検出するものです。当初のシステムは、その利用目的としてユーザーの注視点がどこにあるのか、例えば、自動車のドライバーがどこを見ているのかということを計る機械として研究開発されてきました。

最近、アメリカではその技術を戦略ヘリコプターの操縦士に装着させ、誘導ミサイルなどの照準にするような形で実用化しています。その、(言葉が悪いかもしれませんが)人を殺傷する技術と同じ技術を福祉でも利用しています。

自分の言いたい事や、意思、想い、自己を誰かに伝えるということは社会生活にとってとても大切なことです。しかし、四肢や頚部、発声などの運動機能が麻痺し、眼球運動だけが随意的に動くような病気(神経難病)の人は、その残された目の動きだけで意思を伝える必要があります。もちろん、透明文字盤など、いろいろな技能を使ってコミュニケーションは取れます。しかし、じっくりと考えながら作文がしたい、あるいはインターネットを使いたいなど、コンピュータの操作はどうでしょうか。

その目的を実現するひとつの手段が、Eye Gaze Systemです。赤外線を利用者の眼球に向けて照射し、その反射光をビデオカメラで撮影し、赤外線が眼球のどの位置で反射しているのという情報から眼球の方向を計算するものです。

これまでの多くのシステムは眼球を望遠レンズなどで撮影するため、頭部を固定するなどの工夫が必要でした。そのため、利用者は神経難病のような頭部の運動もない人が対象でした。しかし、今回展示会で体験したシステムは頭がある程度動いてもしっかりと眼球運動を検出してくれます。

mytobiiという名前のこのシステムはTobii社が販売しているEye Gaze Systemです。私は立位でどこにも寄りかかる事無く、簡単なセットアップのみで試用を開始しました。ディスプレーに表示された文字盤をしばらく(0.5秒ほど)見続けるとその文字が選択され入力されます。ホームページにもありますが、不随意運動のある脳性麻痺の人でも利用できるようです。

もちろん、完璧に私の視線を認識しているのかというと、1分程度の簡単なセットアップ(キャリブレーション)だけでしたから、最初は的確に私の視線を追従していたのですが、しばらくすると徐々にズレて、私の見ているものではない右下を選択してくれるようになりました。そのため、自分自身でそのずれている分を補正(視線にオフセットを追加)して、例えば、入力を希望する文字の左上を見るということをして(自分を機械に合わせて)一生懸命に操作をしている自分が居ました。(^^;

キャリブレーションをしっかりすれば、たぶんそのようなことはないのでしょう。このように頭部の運動をある程度フリーにできるシステムはすごいと思いました。

しかし、Eye Gaze Systemに共通する課題ですが、赤外線(目に見えない光)を照射してその反射光を検出しています。その赤外線の眼球への影響はかなり有るはずです。でも、携帯電話の電波もそうであるように、便利であるがためになかなか身体への悪影響については研究が進んでいないようにも思えます。

便利だから、ということで安易に導入していいのかどうか。悩みはつきません。