カテゴリー: 趣味

さようならフォード

エクスプローラーとお別れしました

 長野県に転居してすぐに購入したのがFord Explorer 2003。何回も車検を通し、毎年の自動車税が高額になっても払い続け(笑)、故障箇所の修理やら腐食部分の塗装などを繰り返してきました。
 しかしながらフォードが日本から撤退してしまい、正規ディーラーとしてのフォードジャパンが消滅し、これまで我が愛車の整備を担ってきた会社もJeepのディーラーとなってしまい、各種パーツについても入手困難な場面が増え、整備のために長野市までいくのも億劫になってきてしまい(こちらは私の老化が原因)まだまだ使える状態ではありましたが手放すことになりました。

手放すことが決まり洗車してから記念撮影
アンクルサムのハットで!

 19年もの間、様々なところへ連れて行ってくれました。長野転居の1年後から家族の一員として楽しい思い出を作ってくれました。長男のバスケット、次男のサッカーなど息子たちのスポーツ遠征にも活躍し、長男が受験の際にはオープンキャンパスへも連れて行ってくれました。長野から新潟を経由して福島へ。そして、入学時にはアパートへ荷物を運んだりしてくれました。次男のオープンキャンパスや受験は新幹線を使いましたが、入学直前に東日本大震災が発生したこともあり引越しは車で。高速道路は通行できましたが給油は5〜10リットル単位。つまり、スタンドのあるSAでは毎回給油をしながらという状況でした。
 私の仕事でも大活躍。実習やゼミでは何名もの学生を乗せたり、高校への模擬講義では手伝ってくれる学生も車いすや義足、コミュニケーションエイドなどの福祉用具を積んでくれました。施設職員の研修事業でも同様に荷物を運搬。春の実習巡回では大雪の時もあり、富山から新潟経由で戻るところ、親知らずで高速道路が閉鎖となり国道を上越高田まで。長野は晴れていました(笑)。大雨の時も、台風が接近したりしても安全に移動してくれました。自宅近くの橋が落ちた時、その4時間ほど前に通過。肝を冷やしたこともありました。
 大学退職後、クリスマスの日に某省のオンライン会議があり、会議終了後にオフィスから帰宅する途中、電圧降下が始まり、いろいろなインジケータが点滅したり警報音が鳴り出して。。。自宅まで持たずにエンジン停止。オルタネータが発電しなくなり、バッテリーの残量だけではエンジンが動かなくなりレッカー移動。年末年始でもあり1月末まで修理となりました。でも、塗装も大丈夫だし、下回りの大丈夫。エンジンも快調。長距離運転はとても楽だし、安心して乗っていられるのは大きなアメ車だからなのかも。CDが壊れ、その後からiPodを音源にして楽しみ、ラジオのアンテナが伸びたままになり、いろいろと不都合があるものの大きな故障も少なく、手をかければまだまだ乗れそうでした。
 とても頑丈だし日本車にはない安心感を与えてくれます。もっともっと楽しい時間を共有できた気がしますが、ガソリンの高騰や高い税金も気になり、車中泊の旅をするためには小回りの効く車が良さそうだし、タイヤの交換もタイヤの重さが気になり出し、リッター6キロという大飯食らいが気になるから。。。
 いろいろ理由はあるけれど、やはり大きいのはフォードが日本から撤退したことで、部品などの供給が難しくなり、自宅近くで相談できる修理工場もないことが不安でした。

長く乗っているから愛着が湧き、なかなか手放せなくなり19年も乗ってしまいました。
良い車です。
 2003年式フォード エクスプローラー XLT 4000cc V6エンジン
アメ車だけど右ハンドルで使い勝手も良かった。
もうこんな大排気量のガソリン車には乗らないだろうね。
排気音も良いサウンドでした。
無事故で過ごせたことは最大の喜びです。
ありがとう。
Thank you for safty driving.

寒くなれば夜空が輝く2

オリオン座周辺の星雲

バラ星雲

 Nikon D3300 + Nikkor 200mm F4(f5.6)、 iso3200、露出60sec x 26(26枚コンポジット合成)、ポラリエ雲台にて追尾。2022/1/24 21:00頃、我が家の庭から。

 NGC2244バラ星雲は天文関係の書籍や雑誌などでは知っていた。赤色光(赤外光)でもあり、肉眼ではほとんど見えない。位置は星図で大体の場所はわかっていたし、オリオン座を広角レンズで狙うとかすかに赤黒いぼやっとした光跡が写っている。まさか自分で撮影できるとは思っていなかったが、数回の試行から、それなりに撮影できた。200mm望遠の画角がぴったり。かなり大きい星雲である。

 バラ星雲をはじめて撮影できたのは2022年1月4日。いつものオリオン大星雲を撮影した後、なんとなくそのまま望遠レンズを大体の方向に向けて30秒ほど露光してみたら、ファインダの端に写っている。何回か方角を変えながら撮影し、中央付近に据えられた。とりあえず10枚、撮影してみた。それが下の画像。

 NGC2244 バラ星雲。Nikon D3300 + Nikkor 200mmF4(f4), iso3200, 60sec x 10枚コンポジット合成、ポラリエにて追尾。2022/01/07 22:00頃 我が家の庭から。


オリオン大星雲

 オリオン座は冬の星座の主役。南天でとても目立つ存在でもあり、少年時代にフィルムカメラ(モノクロ)で狙ったのもオリオン座。そして、デジタルカメラではじめて狙った星雲が、オリオン座の中心にあるオリオン大星雲M42である。毎年のように時期がくればカメラや雲台(ポラリエ)のチェックを兼ねて撮影を始める。

M42 オリオン大星雲

 M42 オリオン大星雲。Nikon D3300 + Nikkor 200mm F4(f5.6)、 iso3200、露出60sec x 30(30枚コンポジット合成)、ポラリエ雲台にて追尾。2022/1/26 21:00頃、我が家の庭から。


馬頭星雲

 同じくオリオン座にある馬頭星雲。この星雲もバラ星雲と同様、赤色光が主体であり、なおかつ暗黒星雲として馬の頭が存在するため、自分に撮影できるとは考えていなかった。ただ、オリオン大星雲の撮影時にわずかながら薄赤い存在に気づく。また、燃える木星雲は馬頭星雲より明るいため、当初は燃える木星雲をしっかり映るように考えた。
 そして、何回もチャレンジし、露出時間を増やすよりコンポジット枚数を増やすことの方が(小型のポラリエには)適していると感じ、枚数を増やしてみた。すると、天文台などで撮影されるような画像、つまり馬の頭がはっきり写るように。

燃える木星雲NGC2024と馬頭星雲IC434

 IC434とNGC2024。Nikon D3300 + Nikkor 200mm F4(f5.6)、 iso3200、露出60sec x 28(28枚コンポジット合成)、ポラリエ雲台にて追尾。2022/1/8 21:30頃、我が家の庭から。

 

寒くなれば夜空が輝く

M31 アンドロメダ星雲とM42オリオン星雲

 星雲といえばアンドロメダ。アンドロメダといえば星雲。星雲と銀河の区別がつかない子どもの頃から憧れの星空ではあるけれど、普通に双眼鏡で見てもモヤっとしか見えない。カメラ(当時は白黒フィルム)を夜空に向けても、固定撮影では限界があり、写っても星が流れたオリオン座がせいぜい。星雲の写真撮影など、とても現実的ではなかった。
 社会人になり、家族も増え、信州へスキーにいく時など三脚とカメラを持って行き、星空が見えたら固定撮影をしてくる程度。1990年ごろ、大学院時代の友人とタイまで行って、皆既日食を見にいった。当時はまだフィルム。帰国してから現像に出してコロナがはっきり写っていた時は感動したけれど。もちろん、現地で見たコロナは写真にはない凄さがあった。
 その後、デジタルカメラが出現してから、フィルムを装填したり現像(=費用がかかる)することなくバシバシ撮影をすることができるようになるけれど、信州に居住することになっても仕事が忙しく、高価なデジタル一眼などは買えず、そのまましばらく時が過ぎた。中古のニコンD90を手に入れ、フィルム時代のレンズを利用して撮影を始めたのは2010年ごろかな。固定撮影でもそれなりに星座程度は写るようになった。赤道儀があれば綺麗に写るんだろうなぁと思っていた頃、望遠鏡用ではなくポータブル赤道儀としてビクセンからポラリエが発売された。価格も手頃だったこともあり入手。その後、しっかりとした三脚やら雲台などもぼちぼち手に入れながらなんとか望遠レンズでも写せるレベルになった。そうなると、いろいろな難点が目に余るようになる。ニコンD90では熱雑音がかなりあり、60秒程度の露光でももろに赤く写り込んでしまう。次なるデジイチとしてD3300を入手。熱雑音は皆無となり、それなりに綺麗に撮影できるようになった。D90は太陽(日食)や月の撮影要員となり、星空はD3300が独壇場に。そうなるといろいろと写したくなる。
 オリオン大星雲M42などの赤い波長はCCDセンサーのフィルタが邪魔をする。どうせ星空しか映さないカメラなんだからとフィルタ交換。なんと馬頭星雲も写せるように。

 M42オリオン大星雲の赤い波長がしっかりと写るようになる。さらに三つ星東側近くのNGC2024燃える木星雲まで入れようと思い、画角いっぱいの200mmF4で狙う。するとNGC2024の下にIC434馬頭星雲(赤く淡い散光星雲の中に馬頭形の暗黒星雲)も写っている。
Nikon D3300 + Nikkor 200mm F4(f8)、 iso3200、露出90sec x 4(4枚コンポジット合成)、ポラリエ雲台にて追尾。2021/11/12 22:30頃我が家の庭から。

 こんな写真が撮れるようになると楽しくて、寒い夜空はしっかり防寒具を着て庭に出て行ける(笑)。最近、ミラーレスがどんどんと出現してきたこともあり一眼レフは時代遅れに。ニコンはレンズもミラーレス用Zマウントになり、オクでも一眼レフ用Fマウントのレンズ大量に出回ってきた。見ると300mmF4.5が2000円!とのことで落札。外観はしっかりと傷だらけでもレンズはそれなりに綺麗だった。分解して清掃するまでもなく使えそう。

 秋を過ぎるとアンドロメダ座が天頂からやや傾く。重くて長い300mm望遠レンズを向けるのが少しだけ楽になる。この手の望遠レンズは回転できるのが良いです。構図を決めるのがとても楽になる。
 300mm望遠レンズだとガイドエラーも頻繁に発生する。そのため、一発勝負ではなく、短めの撮影を繰り返して、後から合成(コンポジット)。エラーとなったコマは除外して、うまく撮影できたコマを構成してみる。M31アンドロメダ星雲は肉眼でもかろうじて見えるため、カメラを向けるのはさほど難しくはない。
Nikon D3300 + Nikkor300mmF4.5(f5.6)、 iso6400、露出60sec x 9 (9枚コンポジット合成)、ポラリエ雲台にて追尾。2021/11/07 23:30頃我が家の庭から。

 合成などをするためにはphotoshopなどのソフトでの加工技術が必須であり、いろいろと工夫しながら見やすいような画像に仕上げることも必要になる。また、たくさんの画像を合成するためにはガイドミスをなくすための努力も必要(固定方法など)。また、トリミング(拡大・縮小も含む)するだけではなく、色などの調整もできるため、随分とみやすく(見栄えよく)なる。

 1枚目とほぼ同様の構図でのオリオン星雲、燃える木星雲、馬頭星雲。固定方法などを確実にしたことで枚数を増やすことができた。40枚撮影して35枚が成功。歩留まりが75%(笑)
Nikon D3300 + Nikkor200mmF4(f5.6)、iso6400、露出60sec x 35(35枚コンポジット合成)、ポラリエ雲台にて追尾。2021/11/29 22:30頃〜我が家の庭から。
 合成してあるため、トリミングしてもそれなりに見栄えする(下)。

 次は300mmでこれくらいの精度で撮影できるかチェックしてみようかな。
(アップした画像はJPEGで、かつファイル容量を小さくしたためピントがあまくなっていますが、実際にはもうすこしピントがあっていますよ)

薪ストーブライフ

今シーズンの余った薪は、まずはキンドリングクラッカーという名の薪割り台を使って小割にします。自宅脇の小割用薪棚がいっぱいになれば、大割のまま次シーズン初めに焚くため用に自宅近くの薪棚へ押し込んでいきます。さらに、入りきらなくなれば、いろいろ片付けながら置けるところへ置いていくことになります。(笑)

小割用の薪棚(左)と大割用の薪棚(右)

すでに入荷している次シーズン用楢原木は、まず50センチ程度にチェンソーで切っていきます。例年1メートル程度で入荷しているため、ほぼ半分にしています。切子はそのまま畑にまいて、肥やしになるはず。。。笑
このハスクバーナのチェンソー(236e)も買い換えてから8年(2012年6月30日の記事。その前の共立グリーンGC33Tは10年でポンプが破損)。すでにカタログにはない製造中止の製品ではあるけれども、それなりに手入れをしているので特に不調にならず毎年元気に動いている。バッテリー型のチェンソーもいろいろなメーカーが製品を出してきた。騒音のことを考えると、それなりに興味はあるんだけれどトルクがもうすこし出ればね。

エンジンチェンソーで玉切りします
切子をまいた畑

玉切りした原木は薪割斧でどんどん割ります。年によっては節のたくさんある原木となり、それを割るのに骨が折れます。今年の原木はすなおな良い楢材。スカッと割れてくれます。まあ、この斧も2代目(2015年3月1日の記事)。フルターフォッシュ(スウェーデン製)のスレッジというヘッドが2Kgを超える重さ(以前の和斧が1.5Kg)。もちろん、この重さをうまく振り下ろすことで力をかけずに割ることができる。

フルターフォッシュでどんどん割る

昔むかしの無線機の修理

 井上電機(今じゃICOMというらしい。笑)のIC-501という50MHz帯SSBのトランシーバー。45年ほど前の製造。当時は50MHzのSSBは最新鋭で、ダイヤルの照明が綺麗だった。

 自分がアマチュア無線の国家試験(電話級、今じゃ4級というらしい)に合格した時(中学1年の終わり)に買ってもらったリグ(無線機)。開局は中学2年生の5月だったかな。。。当時はJR2KDAというコールサイン。でも、現在はコールサインが枯渇しており、再配当されてしまい、このコールサインは誰だかしらない人が申請して利用しているらしい。まあ、2エリアに帰ることはないので、再度同じコールサインを取得するつもりはないけれど、でも再配当されていることの事実は受け入れ難く釈然としない。

ICOM IC-501の外側ケースを外したところ

 母が入退院を繰り返していた頃、実家での何気ない会話から無線機がまだあることを告げられ、子どもの頃の話にもなった。中学1年生が難しい工学や法規のテキスト(用語の漢字にふりがなを振っていたわ。逓倍なんて漢字は今でも普通に使わん!)を読んでいるけど、そもそも国家試験に受かりっこないと思っていたらしい。笑

 帰省する頻度が高くなり、電車内で無線工学と電波法規の勉強を再開した。病室でも寝ている母の隣でテキストを読んでいた。母が亡くなった年の暮れに国家試験を受験。第2級アマチュア無線技士の国家資格を取得。中学高校大学の時に取得しようと考えたこともあるけれど、45年も経ってからそれが実現。そして、信州にて開局。これも亡母からの贈り物なのかもしれない。

 当時の無線機IC-501は、電源は入るものの受信している気配がない。まあ、PLL(フェーズロックループ)という発振回路が作動しておらず、周波数がロックされていないことの表示があるから正常ではない。しばらく放置していたが、退職したことで集中できる時間ができたことで、修理を始めた。ただ、回路図は井上電機、失礼アイコムからご提供頂きましたが、サービスマニュアル等の類は全くないとのこと。海外のサイトを検索したけれど、IC501は未だ見つけられず。国内のサイトをいろいろと探し、修理をされたOMさんがたにも教えを請いながら着手。まず、発振回路が課題であることは明確だからと回路図とにらめっこ。学生時代、もっと勉強しておけばよかったと高周波回路の理解から苦しむ。笑

 大学時代の親友にも教えを請い、まずはそこそこの機能をもつ周波数カウンタが必要だということになり、中華製基板むき出しの120MHzまで計測できるものを密林から入手。なんとか理解と作業を積み上げながら電解コンデンサーを総入れ替えし、作動がおかしいトランジスタを交換。そうこうしていると定電圧電源のひとつが落ちてしまう。電源は入るけれど、電源を入れるといきなり送信モードになる。当初は、PTT(プッシュツートーク。マイクの送受信切り替え部)の回路がショートしたかなと探ったけれど異常なし。回路的に送信するためのリレーが破損したか、とリレーを外すが問題なし。え〜、といろいろと探るとある定電圧電源の出力が出ておらず、リレーがショートになってしまうことが判明。

 そもそもの電源は車載用を想定し設計されているので直流12ボルト。それを9ボルトの定電圧回路により回路が繋がっている。定電圧電源は大きな部分が3つ。つまり、パワートランジスタが3つあり、そのうちの2つが異常、つまり破損していた。いろいろと触っていることでどこかとショートしたか、そもそも寿命が来たのか。2SD360というパワートランジスタ。これは45年前の製品でとっくに製造はされていない。同等品もなし。さて、困ったなとググったらまだ売っているところが秋葉原にあった。通販で入手。感謝しますよ若松通商さん!

  電源は治った。が、VFO(周波数を可変させる部分)が発振を停止している。。。とても奥深くにあり、また周波数を安定化させるためしっかりと樹脂で回路が固められている。たぶん、トランジスタであろうとその周囲を削りはじめる。つまり、発掘のような感じ。笑

VFOの中にある基板(部品が樹脂でモールドされている)

 いろいろと苦労した甲斐もあり、なんとか発振を始める。PLLもとりあえずは修正できているようなので、受信と送信の確認をする。受信については発振周波数などを校正して完了。送信については。。。ダミーロード(アンテナを接続して送信すると電波が出てしまうためNGなので、抵抗をアンテナ代わりにつなぎ、電力のほとんどを熱にしてしまう。まあ、わずかな電波は出てしまうけれどGoodな環境)を接続し、電力計により出力を見ると。。。

CWモードで送信中。10W出力しているのが見える。

とりあえず完了かな。