カテゴリー: 日記・コラム・つぶやき

寒くなれば夜空が輝く

M31 アンドロメダ星雲とM42オリオン星雲

 星雲といえばアンドロメダ。アンドロメダといえば星雲。星雲と銀河の区別がつかない子どもの頃から憧れの星空ではあるけれど、普通に双眼鏡で見てもモヤっとしか見えない。カメラ(当時は白黒フィルム)を夜空に向けても、固定撮影では限界があり、写っても星が流れたオリオン座がせいぜい。星雲の写真撮影など、とても現実的ではなかった。
 社会人になり、家族も増え、信州へスキーにいく時など三脚とカメラを持って行き、星空が見えたら固定撮影をしてくる程度。1990年ごろ、大学院時代の友人とタイまで行って、皆既日食を見にいった。当時はまだフィルム。帰国してから現像に出してコロナがはっきり写っていた時は感動したけれど。もちろん、現地で見たコロナは写真にはない凄さがあった。
 その後、デジタルカメラが出現してから、フィルムを装填したり現像(=費用がかかる)することなくバシバシ撮影をすることができるようになるけれど、信州に居住することになっても仕事が忙しく、高価なデジタル一眼などは買えず、そのまましばらく時が過ぎた。中古のニコンD90を手に入れ、フィルム時代のレンズを利用して撮影を始めたのは2010年ごろかな。固定撮影でもそれなりに星座程度は写るようになった。赤道儀があれば綺麗に写るんだろうなぁと思っていた頃、望遠鏡用ではなくポータブル赤道儀としてビクセンからポラリエが発売された。価格も手頃だったこともあり入手。その後、しっかりとした三脚やら雲台などもぼちぼち手に入れながらなんとか望遠レンズでも写せるレベルになった。そうなると、いろいろな難点が目に余るようになる。ニコンD90では熱雑音がかなりあり、60秒程度の露光でももろに赤く写り込んでしまう。次なるデジイチとしてD3300を入手。熱雑音は皆無となり、それなりに綺麗に撮影できるようになった。D90は太陽(日食)や月の撮影要員となり、星空はD3300が独壇場に。そうなるといろいろと写したくなる。
 オリオン大星雲M42などの赤い波長はCCDセンサーのフィルタが邪魔をする。どうせ星空しか映さないカメラなんだからとフィルタ交換。なんと馬頭星雲も写せるように。

 M42オリオン大星雲の赤い波長がしっかりと写るようになる。さらに三つ星東側近くのNGC2024燃える木星雲まで入れようと思い、画角いっぱいの200mmF4で狙う。するとNGC2024の下にIC434馬頭星雲(赤く淡い散光星雲の中に馬頭形の暗黒星雲)も写っている。
Nikon D3300 + Nikkor 200mm F4(f8)、 iso3200、露出90sec x 4(4枚コンポジット合成)、ポラリエ雲台にて追尾。2021/11/12 22:30頃我が家の庭から。

 こんな写真が撮れるようになると楽しくて、寒い夜空はしっかり防寒具を着て庭に出て行ける(笑)。最近、ミラーレスがどんどんと出現してきたこともあり一眼レフは時代遅れに。ニコンはレンズもミラーレス用Zマウントになり、オクでも一眼レフ用Fマウントのレンズ大量に出回ってきた。見ると300mmF4.5が2000円!とのことで落札。外観はしっかりと傷だらけでもレンズはそれなりに綺麗だった。分解して清掃するまでもなく使えそう。

 秋を過ぎるとアンドロメダ座が天頂からやや傾く。重くて長い300mm望遠レンズを向けるのが少しだけ楽になる。この手の望遠レンズは回転できるのが良いです。構図を決めるのがとても楽になる。
 300mm望遠レンズだとガイドエラーも頻繁に発生する。そのため、一発勝負ではなく、短めの撮影を繰り返して、後から合成(コンポジット)。エラーとなったコマは除外して、うまく撮影できたコマを構成してみる。M31アンドロメダ星雲は肉眼でもかろうじて見えるため、カメラを向けるのはさほど難しくはない。
Nikon D3300 + Nikkor300mmF4.5(f5.6)、 iso6400、露出60sec x 9 (9枚コンポジット合成)、ポラリエ雲台にて追尾。2021/11/07 23:30頃我が家の庭から。

 合成などをするためにはphotoshopなどのソフトでの加工技術が必須であり、いろいろと工夫しながら見やすいような画像に仕上げることも必要になる。また、たくさんの画像を合成するためにはガイドミスをなくすための努力も必要(固定方法など)。また、トリミング(拡大・縮小も含む)するだけではなく、色などの調整もできるため、随分とみやすく(見栄えよく)なる。

 1枚目とほぼ同様の構図でのオリオン星雲、燃える木星雲、馬頭星雲。固定方法などを確実にしたことで枚数を増やすことができた。40枚撮影して35枚が成功。歩留まりが75%(笑)
Nikon D3300 + Nikkor200mmF4(f5.6)、iso6400、露出60sec x 35(35枚コンポジット合成)、ポラリエ雲台にて追尾。2021/11/29 22:30頃〜我が家の庭から。
 合成してあるため、トリミングしてもそれなりに見栄えする(下)。

 次は300mmでこれくらいの精度で撮影できるかチェックしてみようかな。
(アップした画像はJPEGで、かつファイル容量を小さくしたためピントがあまくなっていますが、実際にはもうすこしピントがあっていますよ)

秋になってもオールド無線機の修理は継続中〜

 随分と前からCollins KWM2Aの修理が継続中です。受信機能はほぼ満足がいく状況で、必要がないにも関わらず送信機能も気になりだして。。。笑

 状況としては、前のオーナーAさんは手をいれていない様子だったから、その前のオーナーさんなのか、受信専門のマシンにしていたような気配。送受信を切り替えるリレーが形だけの動かないものが付いていた。古いマシンなので、リレーも特殊なもの。オクでも以前は出品されていたようだけれどとても高額なので手が出ない。そのため、現有OMRONリレーをワイヤーを延長して仮接続して調整中。

Collins KWM2A
KWM2A内部(裏側)

 あっという間に夏が過ぎ、秋になってしまった。笑

コスモス
我が家の隣にある空地のコスモス畑(笑)

 地下室(基礎部分の半地下。基本は倉庫で、一部木工用の工具がある工作室!)の掃除を始めた。住み始めてから20年近くなるため、20年放置していた段ボール箱もある(笑)。それら箱をどけて掃除を開始したら、なぜか木屑のようなゴミがわんさか。確認すると棚の下側を支えている桟が朽ち果てているではないか。。。

 嫌な予感がして、そのあたりの道具やら箱を撤去。するとかなりの範囲で虫食い状態。至急、懇意にしているログハウスメーカーに連絡をして見にきてもらった。シロアリ駆除の人も。結論はやはりシロアリ。棚を撤去して窓枠を交換した後、周囲の消毒となる予定。

 まずは自力で棚を外す。大工さんになったような状況。いろいろ考えたあげく、窓枠から侵入したアリが桟に入ったことでもあり、棚は窓側の半分は撤去することにした。朽ち果ててしまった部分は廃棄。大丈夫な材料で奥側半分の棚を再構築。

地下室の窓
棚板上部を外して、窓サッシを外したところ。下の桟も撤去することに。

 メーカーさんは忙しいようで(コロナ禍のため田舎暮らしの需要があるのかも?)工事の予定が立たないらしい。

ハロウィーン飾りつけ
ハロウィーンの飾りつけ

 今年も10月となり、我が家はハロウィーンの飾りつけ真っ最中。今年もハロウィーンかぼちゃがいくつか実り、孫にも友人家族にも数個づつあげた。さて、今年のジャックオランタンはどんなものができるんだろうか。。。

湯の丸高原
湯の丸高原

 ちょっと天気が良くて、かみさんと湯の丸山へドライブ。今年でかみさんも退職となるため、来年は登山しにくるかもね。。。体力があるかどうか心配。

薪ストーブライフ

今シーズンの余った薪は、まずはキンドリングクラッカーという名の薪割り台を使って小割にします。自宅脇の小割用薪棚がいっぱいになれば、大割のまま次シーズン初めに焚くため用に自宅近くの薪棚へ押し込んでいきます。さらに、入りきらなくなれば、いろいろ片付けながら置けるところへ置いていくことになります。(笑)

小割用の薪棚(左)と大割用の薪棚(右)

すでに入荷している次シーズン用楢原木は、まず50センチ程度にチェンソーで切っていきます。例年1メートル程度で入荷しているため、ほぼ半分にしています。切子はそのまま畑にまいて、肥やしになるはず。。。笑
このハスクバーナのチェンソー(236e)も買い換えてから8年(2012年6月30日の記事。その前の共立グリーンGC33Tは10年でポンプが破損)。すでにカタログにはない製造中止の製品ではあるけれども、それなりに手入れをしているので特に不調にならず毎年元気に動いている。バッテリー型のチェンソーもいろいろなメーカーが製品を出してきた。騒音のことを考えると、それなりに興味はあるんだけれどトルクがもうすこし出ればね。

エンジンチェンソーで玉切りします
切子をまいた畑

玉切りした原木は薪割斧でどんどん割ります。年によっては節のたくさんある原木となり、それを割るのに骨が折れます。今年の原木はすなおな良い楢材。スカッと割れてくれます。まあ、この斧も2代目(2015年3月1日の記事)。フルターフォッシュ(スウェーデン製)のスレッジというヘッドが2Kgを超える重さ(以前の和斧が1.5Kg)。もちろん、この重さをうまく振り下ろすことで力をかけずに割ることができる。

フルターフォッシュでどんどん割る

薪ストーブのメインテナンス

 久しぶり(5年ぶり)に煙突掃除をお願いした。いつものように屋根に上がり、丸いタワシのようなものを棒につけたものを煙突上部から入れ込んでゴシゴシする。

 ストーブ本体も点検。前回(5年前)は炉内後部左のバックプロテクタのひびがおおきくなり、取り替え時期かなということに。その後、割れてしまったので自分で交換した。今回は右側のプロテクタにあるひびを補修してもらった。まあ、プロテクタはまだ在庫があるようだけど、肝心なのが炉内上部。熱でかなり歪みが大きくなってきたらしい。しかも、交換する部品がないらしい。。。ってことは修理できないため、新しいストーブに交換する必要がでてくるらしい。しかも、今使っているストーブのメーカーはすでに廃業したらしく別のものを選択せざるを得ない。

薪ストーブの修正
炉内バックプロテクタ(左)の黒い部分が補修跡。
煙突掃除
煤が屋内へもれないようにつなぎ目をテープで養生。

これでいつ冬将軍が到来しても大丈夫!

昔むかしの無線機の修理

 井上電機(今じゃICOMというらしい。笑)のIC-501という50MHz帯SSBのトランシーバー。45年ほど前の製造。当時は50MHzのSSBは最新鋭で、ダイヤルの照明が綺麗だった。

 自分がアマチュア無線の国家試験(電話級、今じゃ4級というらしい)に合格した時(中学1年の終わり)に買ってもらったリグ(無線機)。開局は中学2年生の5月だったかな。。。当時はJR2KDAというコールサイン。でも、現在はコールサインが枯渇しており、再配当されてしまい、このコールサインは誰だかしらない人が申請して利用しているらしい。まあ、2エリアに帰ることはないので、再度同じコールサインを取得するつもりはないけれど、でも再配当されていることの事実は受け入れ難く釈然としない。

ICOM IC-501の外側ケースを外したところ

 母が入退院を繰り返していた頃、実家での何気ない会話から無線機がまだあることを告げられ、子どもの頃の話にもなった。中学1年生が難しい工学や法規のテキスト(用語の漢字にふりがなを振っていたわ。逓倍なんて漢字は今でも普通に使わん!)を読んでいるけど、そもそも国家試験に受かりっこないと思っていたらしい。笑

 帰省する頻度が高くなり、電車内で無線工学と電波法規の勉強を再開した。病室でも寝ている母の隣でテキストを読んでいた。母が亡くなった年の暮れに国家試験を受験。第2級アマチュア無線技士の国家資格を取得。中学高校大学の時に取得しようと考えたこともあるけれど、45年も経ってからそれが実現。そして、信州にて開局。これも亡母からの贈り物なのかもしれない。

 当時の無線機IC-501は、電源は入るものの受信している気配がない。まあ、PLL(フェーズロックループ)という発振回路が作動しておらず、周波数がロックされていないことの表示があるから正常ではない。しばらく放置していたが、退職したことで集中できる時間ができたことで、修理を始めた。ただ、回路図は井上電機、失礼アイコムからご提供頂きましたが、サービスマニュアル等の類は全くないとのこと。海外のサイトを検索したけれど、IC501は未だ見つけられず。国内のサイトをいろいろと探し、修理をされたOMさんがたにも教えを請いながら着手。まず、発振回路が課題であることは明確だからと回路図とにらめっこ。学生時代、もっと勉強しておけばよかったと高周波回路の理解から苦しむ。笑

 大学時代の親友にも教えを請い、まずはそこそこの機能をもつ周波数カウンタが必要だということになり、中華製基板むき出しの120MHzまで計測できるものを密林から入手。なんとか理解と作業を積み上げながら電解コンデンサーを総入れ替えし、作動がおかしいトランジスタを交換。そうこうしていると定電圧電源のひとつが落ちてしまう。電源は入るけれど、電源を入れるといきなり送信モードになる。当初は、PTT(プッシュツートーク。マイクの送受信切り替え部)の回路がショートしたかなと探ったけれど異常なし。回路的に送信するためのリレーが破損したか、とリレーを外すが問題なし。え〜、といろいろと探るとある定電圧電源の出力が出ておらず、リレーがショートになってしまうことが判明。

 そもそもの電源は車載用を想定し設計されているので直流12ボルト。それを9ボルトの定電圧回路により回路が繋がっている。定電圧電源は大きな部分が3つ。つまり、パワートランジスタが3つあり、そのうちの2つが異常、つまり破損していた。いろいろと触っていることでどこかとショートしたか、そもそも寿命が来たのか。2SD360というパワートランジスタ。これは45年前の製品でとっくに製造はされていない。同等品もなし。さて、困ったなとググったらまだ売っているところが秋葉原にあった。通販で入手。感謝しますよ若松通商さん!

  電源は治った。が、VFO(周波数を可変させる部分)が発振を停止している。。。とても奥深くにあり、また周波数を安定化させるためしっかりと樹脂で回路が固められている。たぶん、トランジスタであろうとその周囲を削りはじめる。つまり、発掘のような感じ。笑

VFOの中にある基板(部品が樹脂でモールドされている)

 いろいろと苦労した甲斐もあり、なんとか発振を始める。PLLもとりあえずは修正できているようなので、受信と送信の確認をする。受信については発振周波数などを校正して完了。送信については。。。ダミーロード(アンテナを接続して送信すると電波が出てしまうためNGなので、抵抗をアンテナ代わりにつなぎ、電力のほとんどを熱にしてしまう。まあ、わずかな電波は出てしまうけれどGoodな環境)を接続し、電力計により出力を見ると。。。

CWモードで送信中。10W出力しているのが見える。

とりあえず完了かな。